BUSINESS ENVIRONMENT 事業環境

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しや企業収益及び雇用・所得環境の改善など、各種政策の効果により全体として緩やかな回復基調で推移いたしました。しかしながら、世界的な金融引き締めに伴う為替相場の急激な変動や原材料価格及びエネルギーコストの高騰など、先行きについては依然不透明な状況が継続しております。

このような環境の中、当社グループはブライダル市場、ホテル市場及びウェルネス&リラクゼーション(W&R)市場における新たな価値の創造、高品質かつ魅力あふれる店舗づくりと付加価値の高いサービスの提供に取り組み、多様化するお客様のニーズに的確に対応することで、売上高の拡大と収益性の向上に努めてまいりました。

ホテル事業においては、新型コロナウイルス感染症の5類への引き下げによる国内旅行客数の増加及び渡航制限解除による訪日外国人数が25百万人(日本政府観光局「訪日外国人数(2023年度推計値)」)を超え、同数は2019年度比78.6%まで回復いたしました。これらの影響から宿泊稼働率及び宿泊単価が上昇し、安定した状況で推移いたしました。また、婚礼事業及びホテル事業における婚礼施行件数においても、昨年まで頻発しておりました新型コロナウイルス感染症の影響による延期等もほぼなくなり平時に戻りつつあります。しかしながら、婚礼施行単価においては少人数婚礼数の増加に起因する戻りの停滞など、引き続き先行きの見通しが難しい状況にあります。W&R事業においては、コロナ禍からの回復に遅れが生じている不採算店舗の退店及び事業効率の改善を実施し、今後の収益基盤の強化に努めてまいりました。